| ラジアン製のダイアフラムは全種類アルミ合金の板をヘラ絞りという手法 (左の写真参照) によって成型した上で特殊な焼き入れをして作られています。ヘラ絞りによるダイアフラムは右下の図(上)のように中央部分が薄く周辺部が厚くなるため、同じ質量でも強度が増し、ダイアフラムにとって最適な形状に仕上がっています。一般のスタンプ式によるダイアフラムは同図(下)のように中央部分が逆に厚くなってしまいます。この形状は共振の点で大きな違いをもたらします。ゴムひもを両手で引っ張り、そのまま両手を上下させる動作を思い浮かべて下さい。ゴムひもがダイアフラム、両手がボイスコイルに相当します。スタンプ式では中央部が重いためゴムひもの真ん中に重りを付けたような状態といえます。そしてこの重りは両手の動きとは関係ない動きをしてしまいます。これが共振です。共振は周波数特性を悪化させるだけではなく、混変調歪みの原因にもなります。ヘラ絞りではゴムひもがきつく張られた状態に相当し、ボイスコイルの動きにダイアフラムが忠実に追随します。ラジアン製のダイアフラムはFFTによる測定でもこの混変調歪みの少なさが実証されています。 |
この音質の良さには、不要な反射や共振のないマイラー・フィルムのエッジの採用も一役買っています。また最近は、チタンや環境に悪影響を及ぼすベリリウムとは違う、アルミという素材のもつナチュラルな音質も再評価されてきています。新型のドライバーの音に不満をお持ちの方にお勧めです。 ジアンは当初からリード線をエッジの部分に通してありますので他メーカーのオリジナルより耐入力がUPしています。(表示の許容入力はもっとも過酷なピンクノイズ連続の場合で、通常の表示では2倍の数値になります。)一昔前のドライバーをお持ちで、ダイアフラムをとばしてしまった方にお勧めです。現時点で手に入る純正品よりもオリジナルに近い音質が得られるうえ、ハイパワー化が可能です。 |
更に、ラジアンのダイアフラムは全て、実際に許容入力の80%のW数で20分間鳴らし、動作確認された上、1枚1枚、周波数特性まで測定し、基準値以内であることを確認されてから、出荷されています。 |
RADIAN | EMILAR | ALTEC | JBL | TAD |
RADIAN製ベリリウム・ダイアフラムについて |
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RADIAN/EMILAR用のダイアフラムの端子にはファストン端子(圧着端子 or スペード・ラグ端子/上掲画像)と、一般的なプッシュ・ボタン型の2種類があります。 プッシュ・ボタン式の方が取り付ける際、端子をつける手間がかかりませんが、接触抵抗の低さや確実性で、ファストン端子の方が有利ですので、一般の方々にもファストン端子の方をお勧めします。 950はJBL用と同じダイアフラムですので、ファストン端子の物はございません。 |
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ALTECとJBLの1インチ・ドライバーは、ともに James B. Lansing が Lansing Sound社時代に設計した801がベースになっていますので、基本設計は全く同じですが、JBLの方が様々な改良が加えられています。
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詳しくは こちら をご覧下さい。 |
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スロート口径と同じ内径のチューブを取り付けて測ったトータル・パワー・レスポンスです。 RADIAN 1245−16 : 実線 JBL D16R2445 : 破線
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スロート口径と同じ内径のチューブを取り付けて測ったトータル・パワー・レスポンスです。 RADIAN 1292−8 : 実線 TAD 4002 : 破線 |
TADの2インチ・ドライバー用のダイアフラムはJBLの2482用のダイアフラムと基本設計がほぼ同じです。
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ベリリウムの危険性については こちら でご確認下さい。 不要になったTADのダイアフラムの処分は製造者の責任になりますのでパイオニアまでご相談下さい。 |
2010Aには取り付けられません。 詳しくは、こちら をご覧下さい。 |
ALTECは Altec Lansing 社の登録商標です。 (Western Electric 製品の補修会社として設立されたALTEC社は JBLの前身 Lansing Sound 社を吸収合併し急成長したものの、最終的には Electro Voice 社に買収されましたが、その前に中国系の会社に商標のみを売却していますので、現在の ALTEC 社とは関係ありません。) JBLはハーマン・カードン社の登録商標です。 TADはパイオニア社の登録商標です。 MEYERはMEYER社の登録商標です。 |