エンジニア の 独り言

リスニング・ルームの設計

一般のオーディオマニアの方々からも、リスニング・ルームやシアター・ルーム
の設計についてご相談を受けることが多くなっておりますので、要点をまとめて
みました。

アンプやCDプレーヤーに何百万円もかけるオーディオ・マニアの方はそれほど
珍しくはありませんが、リスニング・ルームのためにそれ以上の金額をかけられる
方はあまり多くはないようです。
しかし、スピーカーの本来の性能を引き出すには、それなりの金額をリスニング・
ルームに投資した方が、結局安くつくことが多いようです。



リスニング・ルームに求められるのは、まず遮音性です。
通常の部屋の構造のままでは、固体伝送といって、物体が振動を伝えてしまう
ため、いくら重く作っても、遮音効果には限界があります。

十分な遮音性を確保するには、部屋の中にまた部屋を作り、更に、内側の部屋
は外側の部屋と接触しないような構造にする必要があります。これは床も例外
ではなく、防振ゴムなどで浮かせなければ効果は半減してしまいます。
壁も2重になるため、厚みが通常の部屋の2倍以上になることは確実ですが、
何も考慮せずに建ててしまってから改築する事を考えれば、費用的にも安上がり
になるはずです

続く