エンクロージャー


ALTECの603Bの特性




この時期のALTECのウーファーの場合、特性が揃った物をペアーで入手することは
非常に難しいようです。
当然、このバラツキは周波数特性にも影響してきますから、それ相応のチューニング
が必要になります。



現代のウーファー用のチューニングですと赤線のような特性になってしまい、
低音が薄いサウンドになってしまいます。
かといって、更にバスレフを効かせるようなチューニングにしますと黒線のような
特性になり、ちょっと聴いた感じでは低音が出ていてアタック感があるように感じ
られるかもしれませんが、パルスがすぐ減衰せず、制動の悪いサウンドになって
しまいます。
結局、低音はあまり欲張らず、振幅を抑えられるというバスレフのメリットを活かし
この時代のウーファーの振幅が大きく取れないという欠点をカバーする緑線
特性にするという線で落ち着きました。



Qが低い(インピーダンスの山が高く鋭い)方が、磁力が強いという事になりますが、
その差は能率の差になって現れています。
しかし、吸音材によるチューニングで、ユニット間の周波数の偏差はかなり抑えられ
ています。

再着磁