故 Algis Renkus 氏は元エミラーの社長でエミラー倒産後、工場を買い取り、AUDRAとして 再建したのですが、彼の死後、そのAUDRAを買い取ったオーストラリア人がいます。 彼の友人で Robert Grumberg という人物ですが、かなりユニークな男で、8cmCDならぬ 4cmCDを考え出して製品化しようとしたり、変な発明にこっていました。 |
上の画像の物体は何だと思われるでしょうか? なんと、ドライバーのダイアフラムの動きを対称にするためのバックキャップなんだ そうです。 |
構造としてはダイアフラムの上にかぶせるように固定し、フェイズプラグのスリットに 対応する位置にスリットをあけ、+−のどちらの方向にもダイアフラムに同じような 抵抗がかかるようにするという言う物です。 彼が主張するには、歪みが減り、周波数特性も改善されるとのことでしたが、生前 のRenkus氏に、このアイデアをナンセンスと一蹴されてしまった彼は、なんと、この バック・キャップをJBLに持ち込み、JBLから研究費をせしめることに成功したよう です。 |
一応、私もこのバック・キャップをSONYの工場に持ち込み、測定してもらったの ですが、確かに特性は変化するものの、彼が主張するような改善は判別できな かったので、ほったらかしにしました。 |
今、思うと、JBLはこれを 2415, 2416, 2417 用のバック・キャップ付のダイアフラム に応用したのではないかと、勘ぐってしまいそうになります。 |